ソフトバンクグループのやさしい企業分析!② ~決算を分析!大幅赤字の犯人は誰だ!?~



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ソフトバンクの決算がヤバいって言われてるけど、なんでなのかわからないよ。。。

本記事は、全5回に渡って掲載される「ソフトバンクグループの易しい企業分析!」シリーズの第2回です。

第2回では、多数のメディアで非常にヤバイと報道されたソフトバンクグループの2020年3月期(2019年度)の決算の売上、営業利益、当期純利益をIR資料を参考にやさしく解説していきます。

この記事を読むことで、

  • ソフトバンクグループの2020年3月期(2019年度)の決算の概要
  • 決算がヤバイと言われている主な原因
  • ソフトバンクグループのIR資料の簡単な見方

を知ることができます。

 

前回同様、肩の力を抜いて企業分析を楽しむことに重点を置いて読み進めていってください。

 

この記事では、下記のように表現します。

  • ソフトバンクグループ株式会社:SBG(ソフトバンクグループ)
  • ソフトバンク株式会社:SBKK(ソフトバンクかぶしきかいしゃ)
  • ソフトバンク・ビジョン・ファンド:SVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)

 

ソフトバンクグループの2020年3月期(2019年度)の決算がヤバイ!

ハイカー 崖

2020年5月18日に発表された、SBGの2020年3月期(2019年度)の決算が非常にヤバイと話題になりました。

SBGがホームページで公開しているIR資料と併せて、どのようにヤバイのかを見ていきましょう。

2019年度の連結業績

ソフトバンク IR

こちらがSBGの連結業績です。

連結業績とは
親会社だけでなく、国内・海外子会社および関連会社を含めたグループ全体の業績のことです。

2019年度の

  • 営業利益が-13,646億円(1兆3,646億円)
  • 当期純利益が-9,616億円

となっており、2018度と比較するとものすごい落差があるということがおわかりいただけたかと思います。

私を含めほとんどの方が想像もつかない1兆円という規模の赤字を出していることについて、みなさんはどのように思いましたか?

「本当にヤバそうじゃん!」と思われた方が多いのではないでしょうか。

ここからは、売上高、営業利益、当期純利益の順で細かく見ていきましょう。

2019年度の売上高

こちらの資料をご覧ください。

ソフトバンク IR

2019年度の連結売上高ですが、2018年度よりも約1,000億円増加して61,851億円(6兆1,851億円)を計上しています。

通信事業を行なっているSBKKの増収が要因となっています。

ここで、「あれ?」と思われた方はすばらしいです。

そうなんです。先ほど見た連結業績の2019年度の営業利益と当期純利益で1兆円という規模の赤字が出ていたにもかかわらず、2019年度の売上高は前年度よりも増加して61,851億円(6兆1,851億円)もあるのです。

why
純利益は赤字なのに、売上はあがってる?
いったい、どういう状況なんだろう。。。

では、続いて営業利益を見ていきましょう。



2019年度の営業利益

こちらの資料をご覧ください。

ソフトバンク IR

2019年度の連結営業利益ですが、先ほどの売上高の華々しい数字から一転しています。

SBKKは2018年度の8,598億円から2019年度の9,233億円へと約600億円も増益をしているにもかかわらず、

SVFが19,313億円(1兆9,313億円)の営業赤字を計上しています。

これはとてつもない大赤字です!

たった1年間で1つの事業が2兆円近くの営業赤字を出しています。

ここで、「SBGの2019年度の決算が大赤字となってしまった理由はSVFにありそうだな」という予測が立ちます。

しかしこの資料からは、前年度ではSVFが12,566億円(1兆2,566億円)の営業利益を出していたことも読み取れます。

なぜ1年間でこんなにも変わってしまったのか、この大幅な落差の中身と理由が非常に気になるところではないでしょうか。

では、最後に当期純利益を見ていきましょう。

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前年は1.3兆円ちかく儲けて、翌年は2兆円も赤字なんてまるでジェットコースターだね。。。

2019年度の当期純利益

こちらの資料をご覧ください。

ソフトバンク IR

 

2019年度の連結当期純利益ですが、2018年度と比較するとものすごい落差です。

前年度の14,112億円(1兆4,112億円)はすばらしい成績と言えますが、

2019年度の-9,616億円は見ている私たちが不安しか感じないぐらいのひどい成績と言えます。

先ほどもご覧いただいたとおり、今回のSBGの業績の凋落はSVFの成績不振が主な原因となっています。

SBGの業績は、数ある連結対象の中でも動かしている額が非常に大きいSVFの業績の影響をもろに受けるので、SBGの業績はSVFの業績に依存しているという言い方ができます。

つまり、SBGを分析する際にSVFの分析は避けては通れません。

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SVFなしにソフトバンクグループを語れないんだね!

ソフトバンクグループの決算分析のカギ

SBGがヤバイと言われている原因がSVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)にありそうだというところまで突き止めました。

詳細な分析は次回(第3回)いたしますが、基礎知識をつけておきましょう。

ソフトバンク・ビジョン・ファンドとは

SVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)とは
SBGが威信をかけて2017年に開始した、総額10兆円を超える運用資産を持つ、非上場のAI(人工知能)企業を投資対象とするプライベート・エクイティ・ファンドにより運用される投資ファンドです。

 

プライベート・エクイティ・ファンドとは
複数の投資家から集めた資金を元手に事業会社や金融機関の未公開株を取得し、同時にその企業の経営に深く関与して企業価値を高めた後に売却することで高い収益率を獲得することを目的とした投資ファンドのことです。

SBGがSVFを開始したとき、前代未聞のあまりに大規模なプライベート・エクイティ・ファンドだということで業界に激震が走りました。



まとめ

いかがでしたでしょうか。

第2回では、SBGの2020年度3月期(2019年度)の決算がヤバイ!ということを皮切りに、

  • 2019年度の連結業績
  • 2019年度の売上高
  • 2019年度の営業利益
  • 2019年度の当期純利益

をSBGのIR資料をもとにザッと見ていき、SBGがヤバイと言われている原因がSVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)にありそうだというところまで突き止めました。

次回(第3回)では、そんなSVFの概要とこれまでの累計投資成果などについてやさしく解説していきます。

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